息子の初キスはまさかの・・・
「真由美ちゃん、昨日ヨーカドーにいたでしょ?」
ママ友からそう言われた。
息子がまだ未就園児の頃の話だ。
「なになに?あなたも来てたんだ。
だったら話しかけてくれたらよかったのに😊」
と返すと、こう言われた。
「私じゃないの。母が。ヨーカドーにこんな人がいたって話してくれて、
あ、それ真由美ちゃんじゃんって思ったのよね」
「え!?私、何かしてた?」
と聞くと、
「食品売り場で、◯◯ーーー!!!(息子の名前)って何度も呼ぶ大声が聞こえたんだって。それがずっと続いていて、他人事ながら心配になったみたいよ、うちの母。ほら、いつもやってんじゃん、◯◯すぐいなくなるしね(笑)」
それを聞いて、私は顔がカーーー!と赤くなった。
私を知らない人が、間接的に私だと知る。
何とも言えない恥ずかしさがこみ上げてきた。
息子はいつもすぐその場からいなくなった。
色んな事に興味があり、その興味が彼を衝動的に動かすのだ。
止められないようだ。
いつものスーパーはいつもその舞台になっている。
とりあえず、
ちゃっちゃと買って、さっと息子を自転車に乗せて帰る。
そんなルーティーンだった。
買い物なんて
してるんだかしてないんだか、わけわからない、そんな状態。
ある日、同じように同じスーパーで息子を見失った。(ほんの2秒の間)
そしていつものように探す。
でも、今日はなかなか見つからない。
だんだん焦ってきて、息子を呼ぶ声がますます大きくなる。
やばい、見つからない。
そだっ、サービスセンターに行こう!
そう思ってふと扉の向こうのベンチに目をやると、
全く知らないおばあちゃんと息子が仲良く座って、
おばあちゃんのオレンジジュースを回し飲み(!)してるではないか!
「も=======!!!ありえない!」
息子が見つかった安堵感と
その回し飲み(笑)を目撃してしまった怒りで
私はその2人に猪突猛進し
座ってた息子を力強く抱き上げると、
精一杯の理性を持って
「すみませんっっっ!」と
おばあちゃんに謝ってその場を去った。
息子は嬉しそうだった。
しかし、そのおばあちゃんとの間接キスが
しばらく私の心の小さなキズになったことは
言うまでもない。